「お岩神社の光の柱」という、どこか神秘的な響きを持つ言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、宇宙飛行士が宇宙から日本を眺めた際、茨城県日立市にある御岩神社から光の柱が見えた、という不思議な伝説に由来します。
この記事では、日本有数のパワースポットとして知られる御岩神社と、その聖域である御岩山を旅するあなたのために、光の柱にまつわる伝説の情報を詳しく紹介します。実際にその場所へ参拝し、山に登る際に役立つ実践的な情報も一緒にお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事でわかること
- お岩神社の光の柱伝説の由来と真相
- なぜ日本有数のパワースポットと呼ばれるのか
- 御岩山へのアクセスと参拝の注意点
- 四谷怪談のお岩様との明確な違い
お岩神社 光の柱にまつわる宇宙の伝説

茨城県日立市に鎮座する御岩神社。古くから信仰を集めるこの地には、宇宙と繋がる壮大な伝説が語り継がれています。ここでは、多くの人々を惹きつけてやまない「光の柱」の逸話や、日本屈指のパワースポットとされる理由、そして多くの人が混同しがちな「四谷怪談のお岩様」との違いについて、一つひとつ丁寧に解説していきます。
- 宇宙飛行士が見たという光の逸話
- 宇宙から日本で見えた唯一の場所か
- 日本有数のパワースポットと言われる理由
- 茨城県日立市の御岩神社を紹介
- 四谷怪談のお岩様との違いとは?
宇宙飛行士が見たという光の逸話
御岩神社の名を一躍有名にしたのが、宇宙飛行士が関わる光の柱の逸話です。この話には、主に二人の宇宙飛行士が登場します。
一人は、アポロ14号の宇宙飛行士エドガー・ミッチェル氏です。彼が宇宙から地球を眺めた際に、一箇所だけ強く輝く場所があり、その緯度経度を調べたところ、御岩神社の場所と一致した、という話が伝わっています。もう一人は、日本人女性宇宙飛行士の向井千秋さんです。彼女もまた、宇宙から日本を見たときに、日立の山中から光の柱が立っているのを目撃した、と言われています。(出典:十王町観光協会)
しかし、これらの逸話について、エドガー・ミッチェル氏本人やNASA、あるいは向井千秋さん本人による公式な発言や記録は、現在のところ確認されていません。そのため、これらの話は事実というよりも、御岩神社の神秘性を象徴する都市伝説として広まったものと考えられます。
宇宙から日本で見えた唯一の場所か
光の柱の伝説は、「宇宙から見えた日本で唯一の場所」として語られることもあります。これもまた、人々の興味を強く惹きつける魅力的な言葉ですが、前述の通り、宇宙飛行士の目撃談自体が公式に確認されたものではないため、唯一の場所であったとする根拠も見当たりません。
では、なぜこのような伝説が生まれたのでしょうか。一つの可能性として、御岩神社が持つ強力なエネルギーや神聖な雰囲気が、人々の間で噂として広まっていく過程で、より印象的でスケールの大きな物語へと発展していったことが考えられます。科学的な根拠はなくとも、それだけ多くの人が特別な何かを感じる場所であることの証左と言えるかもしれません。
日本有数のパワースポットと言われる理由
御岩神社のパワースポットとしての魅力は、光の柱の伝説だけに留まりません。この神社が古くから特別な場所とされてきたのには、いくつもの理由が存在します。
最大の理由は、祀られている神様の数にあります。御岩神社の境内では、なんと188柱もの神々が祀られています。日本の神様が一堂に会しているとされ、ここを参拝するだけで日本のほとんどの神様にご挨拶ができる、とまで言われるほどです。
また、神社の歴史も非常に古く、境内からは縄文時代の祭祀遺跡が発見されています。古代の人々が、この場所を神聖な祈りの場としていたことがうかがえます。境内には「三本杉」と呼ばれる樹齢500年を超えるご神木があり、その圧倒的な生命力からも強いエネルギーを感じ取れるでしょう。このように、光の柱という現代的な伝説と、古代から続く信仰の歴史が融合している点こそ、御岩神社が唯一無二のパワースポットとされる由縁です。
茨城県日立市の御岩神社を紹介
御岩神社は、茨城県日立市の静かな山間に鎮座しています。神社の背後にそびえる御岩山全体がご神域となっており、古代から続く神仏習合の形を今に残す貴重な場所です。
参拝は、まず表参道入口にある大鳥居をくぐるところから始まります。参道を進むと、美しい楼門が見えてきます。この門の左右には仁王像が安置されており、かつてここが神仏習合の霊場であったことを物語っています。
さらに奥へ進むと、御岩神社の中核である「斎神社(さいじんじゃ)」と「薩都神社中宮(さとじんじゃちゅうぐう)」が並んで鎮座しています。厳かな雰囲気に包まれた社殿で、静かに手を合わせると、心が洗われるような気持ちになります。境内は広く、見どころも多いため、時間に余裕を持ってゆっくりと散策するのがおすすめです。
四谷怪談のお岩様との違いとは?
「お岩神社」という名前から、怪談で有名な「東海道四谷怪談」のお岩様を連想する人も少なくありません。しかし、茨城県日立市の「御岩神社(おいわじんじゃ)」と、四谷怪談にゆかりのある東京都新宿区の「於岩稲荷田宮神社(おいわいなりたみやじんじゃ)」は、全く異なる神社です。
御岩神社と於岩稲荷田宮神社の比較
| 項目 | 御岩神社 | 於岩稲荷田宮神社 |
|---|---|---|
| 所在地 | 茨城県日立市 | 東京都新宿区 |
| 主な祭神 | 国之常立神、大国主神 ほか186柱 | 豊受比売大神、田宮於岩命 |
| 由緒 | 古代からの山岳信仰、神仏習合 | 江戸時代の田宮家の屋敷神 |
| 関連する話 | 宇宙飛行士の光の柱伝説 | 東海道四谷怪談 |
新宿区の公式サイトによると、四谷怪談のモデルとなった田宮家の「お岩」さんは、実際には夫を支え家を再興した良妻賢母であり、怪談の内容は鶴屋南北による創作です。
このように、名前の響きは似ていますが、二つの神社は歴史も由来も全く異なります。御岩神社を訪れる際は、この違いを理解しておくと、より深くその魅力を感じられるでしょう。
お岩神社 光の柱を旅する参拝情報

御岩神社の伝説に触れた後は、実際にその地を訪れるための具体的な情報を確認しましょう。神秘的な雰囲気に満ちた御岩山への登り方から、便利なアクセス情報、そして旅の道中で一緒に立ち寄りたい周辺スポットまで、あなたの参拝の旅をより豊かにするための実践的な情報をお届けします。
- 光の柱が見える御岩山へ登る
- 参拝と一緒に訪れたい茨城県の場所
- 御岩神社へのアクセスと基本情報
- この旅に関するよくあるQ&A
- お岩神社 光の柱の情報のまとめ
光の柱が見える御岩山へ登る
御岩神社の参拝とあわせて、ご神体である御岩山へ登ることができます。山頂付近には、古代の祭祀場跡とされる巨石群があり、特に神秘的な雰囲気が漂っています。
登山ルートと所要時間
主な登山道は「表参道」と「裏参道」の二つです。一般的には、比較的緩やかな表参道から登り始めるのがおすすめです。御岩神社の社務所脇から登山道が続いており、山頂までは片道約60分が目安となります。道中には「かびれ神宮」があり、山頂には常陸の国最古の石柱がひっそりと立っています。
登山する際の注意点
御岩山は標高492mとそれほど高くはありませんが、あくまで登山であるという意識が大切です。特に雨上がりなどは道が滑りやすくなるため、スニーカーではなく、トレッキングシューズのような滑りにくい靴を準備してください。また、飲み物やタオルなども忘れずに持参しましょう。山の中は携帯電話の電波が届きにくい場所もあるため、単独での登山は避け、時間に余裕を持った計画を立てることが求められます。
参拝と一緒に訪れたい茨城県の場所
御岩神社への旅を計画するなら、周辺の観光スポットにも足を運んでみてはいかがでしょうか。茨城県には魅力的な場所がたくさんあります。
日立市内のスポット
御岩神社から車で約20分の場所にある「日立市かみね公園」は、動物園、遊園地、レジャープールが揃った複合施設で、家族連れに人気です。また、JR日立駅に直結する「日立シビックセンター」の天球劇場(プラネタリウム)では、宇宙に関するプログラムが楽しめ、御岩神社の宇宙の伝説と絡めて訪れるのも面白いかもしれません。
少し足を延ばして
もし時間に余裕があれば、国営ひたち海浜公園まで足を延ばすのも良い選択です。季節ごとに美しい花々が咲き誇り、特に春のネモフィラと秋のコキアの景色は圧巻です。御岩神社の神聖な空気と、広大な公園の開放的な雰囲気、両方を味わうことで、心に残る旅となるでしょう。
御岩神社へのアクセスと基本情報
御岩神社を訪れる際の基本的な情報をまとめました。事前に確認し、スムーズな参拝計画を立ててください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 〒311-0402 茨城県日立市入四間町752 |
| 電話番号 | 0294-21-8445 |
| 参拝時間 | 6:00 ~ 17:00 (社務所受付は9:00~16:00) |
| 駐車場 | あり(無料) |
| 公共交通機関 | JR常磐線「日立駅」中央口から茨城交通バスで約35分、「御岩神社前」下車 |
| 車でのアクセス | 常磐自動車道「日立中央IC」から約15分 |
| 公式サイト | https://oiwajinja.jp/ |
駐車場は複数ありますが、土日祝日は混雑することが予想されます。時間に余裕を持って出発するか、公共交通機関の利用を検討するのが賢明です。
この旅に関するよくあるQ&A
ここでは、御岩神社への参拝や登山に関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
御朱印はいただけますか?
はい、社務所でいただくことができます。御岩神社とかびれ神宮の2種類の御朱印があります。受付時間(9:00~16:00)を確認の上、お訪ねください。
ペットを連れて参拝できますか?
公式サイトによると、ペットを連れての境内への立ち入りはご遠慮いただいているとのことです。
登山道に危険な箇所はありますか?
急な坂や足場の悪い場所も一部存在します。特に山頂付近の岩場や、雨で濡れている道は滑りやすいので注意が必要です。無理をせず、自分のペースで安全第一の登山を心がけてください。
写真撮影で気をつけることはありますか?
境内での写真撮影は可能ですが、社殿の中や祈祷中の撮影は控えましょう。また、他の参拝者の迷惑にならないよう配慮することが大切です。神聖な場所への敬意を忘れずに、マナーを守って撮影を楽しんでください。
お岩神社 光の柱の情報のまとめ
最後に、この記事で解説した「お岩神社と光の柱」に関する重要なポイントをまとめます。この情報を胸に、あなたの旅がより深く、意味のあるものになることを願っています。
- お岩神社の光の柱の伝説は宇宙飛行士の目撃談が元になっている
- しかし宇宙飛行士による公式な発言や記録は確認されていない
- これらの話は事実というより都市伝説として広まったものと考えられる
- 「宇宙から見えた唯一の場所」という話にも科学的根拠はない
- 御岩神社は188柱もの神々を祀る日本有数のパワースポット
- 縄文時代の祭祀遺跡も発見されており非常に歴史が古い
- 樹齢500年を超える三本杉など境内には見どころが多い
- 茨城県日立市にあり御岩山全体がご神域となっている
- 四谷怪談のお岩様ゆかりの神社とは全くの別物である
- 御岩山へは片道約60分で登ることができる
- 登山する際はトレッキングシューズなど適切な装備が必要
- 周辺にはかみね公園や国営ひたち海浜公園などの観光地もある
- アクセスは車または公共交通機関(バス)を利用する
- 土日祝日は駐車場が混雑するため注意が必要
- 御朱印は社務所でいただくことが可能